＜一筆＞社会人の学び直し（新聞連載コラム#08）

＜熊本日日新聞 | 2023年2月28日＞

　昨年10月から、通信制の専門職大学院で経営学を学んでいます。先行きが不透明な経営環境において、企業を効率的に運営するための知識を得たいと考えたからです。仕事の合間や就寝前の時間を利用して、動画を見ながら受講できるのでとても便利。現在は、組織の動機付けなどについて学ぶ「組織行動学」や、エクセルを使って資産運用理論などを実践的に習得する「ファイナンス」を履修しています。

　学校教育から離れて社会人になった後に、必要なタイミングで仕事に生かすための知識やスキルを、職を離れて学ぶことを「リカレント教育」と呼びます。日本では、仕事を休まずに学び直すスタイルも含まれます。「社会人の学び直し」と呼ぶこともあります。

　一方、「リスキリング」という言葉を目にする機会も増えました。リクルートワークス研究所によると、「新しい職業に就くため、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するため、必要なスキルを獲得する（させる）こと」です。リカレントが個人主導なのに対し、リスキリングは会社主導という違いがあります。

　リスキリングは近年、企業のDX（デジタルトランスフォーメーション）戦略を担う人材の職業能力の再開発という文脈で使われることが増えています。中小企業の場合、リスキリングは外部に頼るのが合理的です。経済産業省などが設立した「マナビDX（デラックス）」は、すべての社会人にとって必須のデジタルスキルを無料で学べる講座を多数紹介しています。

＜マナビDX – マナビDXはすべての人に学びの場を提供します＞
https://manabi-dx.ipa.go.jp/

本記事は、2023年1月～3月にかけて熊本県の地方紙「熊本日日新聞」に連載された弊社社長のコラムをアーカイブとして掲載しております。